ネット動画

動画広告のこれからの流れと課題

ここ1年ほど、動画広告についていろいろと見聞きしてきて、これからの動きや課題が見えてきました。

せっかくなので、まとめておきたいと思います。

1.動画広告は視聴者に見られるのか、好まれるのか

これについては悲しいデータがありまして、

動画広告で最も大切なKPIは?最新レポートから押さえたいフォーマットと消費者心理をチェック
http://global-adtech.jp/blog/2246

海外での調査結果にはなりますが、

スマートフォンにおける動画広告
否定:49%/肯定:19%

となっています。

TVCM
否定:33%/肯定:29%

というデータと比較すると、あまりよくない傾向です。

これは、テレビとスマホという媒体の差が大きいと考えていて、

テレビ
映っているものを受動的に見る

スマホ
見たいものを探して見る

という行動の差により、スマホではより広告に邪魔されているという気分になってしまうからであろうと想像しています。

邪魔しない広告、見てもらえる広告というものを考えていかないと厳しいのではないでしょうか。

ただし、否応なく見ざるを得ないという環境にはなっていますので、コンシューマーがそれに慣れればいいと考えることもできなくはありません。(実際去年よりは否定する数値は減ってきているようです)

YouTubeの広告なし有料プランなどもスタートしますので、そのあたりがどうなるかというところと含めて考えていかなければなりません。

 

2.動画広告を作るコストの問題

私にいただく動画広告系の相談で一番多いのはこれです。
動画広告自体の製作費が高すぎて、とても無理だということです。

良い動画を作るためには予算を高く積んでおく必要があります。
最近は格安でつくります!という企業もたくさん出てきていますが、それでも20万とか30万するわけです。
確かに安いんですが、それでも中小企業にとってみると結構大きな額です。

よって、大きな企業か、動画広告で結果が出ることがわかっている中小企業しか動画広告用の動画を作成することはできません。

清水の舞台から飛び降りる覚悟で、30万の製作費と100万の出稿予算を組んだ中小企業が、動画広告によって売り上げを伸ばせるかどうかというところがポイントになってきます。

成功する企業が増えれば、ある程度のコストを見込んでも動画広告をやる会社は増えるでしょう。
そうでなければ、大きな企業の動画広告ばかりになります(TVCMと同じ)。

または、創意工夫で低予算動画を作り、それが受け入れられるような流れにしていくかです。(低予算動画は非常に優れたアイデアが必要なので、それはそれで難しいですが。)

3.動画広告の出稿先や価格、収益

今後、動画広告の出稿先はかなり集約されてくるものと思われます。

  • 巨大な動画プラットフォーム
  • エッジのきいた動画コンテンツを配信しているサイト

この2つのメディアにしか、動画広告はつかないようになるでしょう。
すなわちこういったサイトでないと広告での収益化は見込めません。
中途半端な動画サイトや動画配信を行っているWebサイトには広告はお情け程度にしかつかなくなります。

詳細はかけないのですが、オンライン動画業界各氏から聞いた話を総括的に考えると、動画広告での収益を目指して運営しているサイトのほとんどがうまくいっていないようなのです。
※動画サイトでの広告モデル収益は成功しないということではなく、成功しているのが一握りということです。

冷静に考えれば、再生数が稼げる動画サイトは、2パターンしかありません。
暴力的なコンテンツの数がある、YouTubeやニコニコ動画のような巨大動画プラットフォームか、エッジのきいた動画を配信していて強力な支持層のある動画配信サイトかどちらかです。

DeNAさんやCAさんが、独自コンテンツの動画サイト構築に乗り出している意味も理解できます。
これから巨大プラットフォームを作ることはほぼ不可能であるから、独自にエッジのきいた動画コンテンツを用意し、配信する。そこに広告を入れて儲けるという流れです。

上記のような優れた動画サイトを作るには、かなりの資本投入が必要になります。
よって、これも単純ですがお金を持っている企業だけが、こういった動画サイトの構築に挑戦し継続することができます。
よほどのことがない限り、低予算でアイデア一発的な動画中心のサイトを構築することはむつかしい状況になってきています。

そしてこういった優れた独自動画サイトは、(YouTubeのような)小さな予算の動画広告をたくさんあつめるような商売をやっても儲からないと思われますので、純広が中心となるでしょう。
そうなると、お金をかけて広告枠を買い、あわせてクオリティの高い動画広告を準備する必要が出てきますから、必然的に大手企業の動画広告が多く流れることになるでしょう。

これは、DeNAさんやCAさんがどのようなサイトを作っているかを見ても明確なように思います。
TV化といえるかもしれません。

 


 

ただ、間違えてはいけないのは、たくさん再生されるから優れた収益を得られるというわけではない点です。
ニッチであっても必要とされている動画であれば、「購入」されます。

今後ネット動画がより一般的になるにつれ、中小企業のコンテンツホルダーでは、上記広告モデルではなく、販売モデルでの動画配信がより重要になってくるでしょう。

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