メモ

earth music&ecologyが新しい客層を取り込むための挑戦と過程が面白い

ファッションブランドの「earth music&ecology」が、新しい客層を取り込むために初音ミクとのコラボレーションを行いました。

アスキーの取材記事を読んで、実際にコラボを決めるまでの課程やお客さんの反応というところで非常におもしろいなと思ったポイントがいくつかあったので、自分なりのポイントをまとめたいと思います。

こんなコラボでした

今年の3月9日、ファッションブランド「earth music&ecology」(earth)から、新レーベル「earth music & ecology Japan Label」第1弾として、初音ミクとコラボレーションしたカットソーやパーカー、シュシュなどファッショングッズを発売するというリリースがあった。

イラストを担当したのは人気曲「Sweetie×2」などを手がけた“絵師”ちほPさん。先月31日、1日限定で全国191店舗で商品を販売したところ、ルミネエスト新宿・池袋サンシャインシティなどの大型店舗で、主要商品が続々と完売したという。

要はオタク層を顧客にしたいという発想の下、プロジェクトが進行し結果として初音ミクに白羽の矢が立ったわけですが、その過程と結果の中で私がおもしろいと思ったポイントが以下です。

1.地域によって売れ方が全く違った

新宿、池袋では即完売の商品があったが、銀座、六本木では苦戦した。
東京>大都市圏>地方という順で売れていた。九州はオタク文化がほぼ無い地域なので、やはりほとんど売れなかった。

取材記事中にもありますが、オタク文化は東京寄りといわれてます。そのまんまの売り上げになったというのが非常に面白い。
やはり、そういった環境(ショップやイベント)が東京を中心とした大都市圏に集まっているからでしょうか。

文化の問題もあるでしょうが、情報の伝わり方の問題かなとも思いました。この企画ではソーシャルなどで情報を伝達していったところがありましたが、ソーシャルメディアの利用数、浸透率なども都市圏のほうが多いし高いです。
地方に住んでいてもアンテナを張ってる人は絶対いるわけですが、そういう人の絶対数も少なかったのでしょう。

2.社長がオタク文化を取り込んだらいいんじゃないかと思ってプロジェクトが始まっている

石川社長が、今までと違った客層をとりこみたい、あわせて世界で通用するもの、ということで「オタク文化を取り込んでみる」という発想になったのが非常に面白いと感じました。柔軟な発想なんだなあと。

はじめに、earth music&ecologyとは異なるマーケットにリーチしたいというのがあったんです。女性の中でも今までリーチできなかった層、それと海外ですね。

earthだけのブランド展開だけだと正直難しいだろう。海外に展開していくなら、日本文化、ジャパニーズカルチャーとうまくコラボレートしていきたい と。でも、当社の社長・石川(康晴氏)としては、具体的にどれがいいかというところまでは分からない。なので、社内にそういうの詳しい人いませんかと。

3.最終的に社長がコミケに行って「よしやろう」と決断した

私もコミケに行ってこれはすごいと感化されたクチですが、石川社長は最終的にコミケに行き、参加者を観察し、「自分ところの服を着ている人がたくさんいる、だったら行ける!」という判断をしたそうです。

これもビッグプロジェクトの決断の流れとしては面白いですよね。

4.初音ミクにしたのはグローバルで勝負できていて、コンテンツがいくらかフリーに使えるものという位置だったから

単純にキャラをプリントして売るということをしたいわけではなく、二次創作として展開しないと意味がない。
chormeでTVCMが世界中にながれていた。

この2つの理由で初音ミクを採用することになった。なるほどです。

ちなみにフリーというのはお金がフリーということではないです。創作の自由度が高いということ。
初音ミクをつかった商業活動(楽曲販売は別)をする場合はクリプトン社との話し合いをしなければならず、当然フィーが発生します。

5.ECでの先行発売開始時、半分くらいがearthのWebページで買い物をしたことがなかった新規の方々だった

これはもうしてやったりですよね。すごい!
しかも、このタイミングまでは既存客にメルマガで情報を発信しただけだったそうです。
メルマガ送ったとたんにTwitterで情報が広がり始めたのだとか。これはすごい。

6.アーリーカスタマーが多く釣れた

ミク好きって中学~高校生にもかなりたくさんいるんだそうです。だからこれまでの客層にはない若い子にも興味を持ってもらえたとのこと。
これはちょっと意外でした。個人的にですよ。ファン層はもっと大人、20歳中盤前後ぐらいからなのかと思っていましたから。

私がおおーと思ったのは以上6つでした。

初音ミクは、二次利用をグレーな黙認状態にしなかったというのが大きいですよね。こういう風に二次創作やっていいですよ、と大きな声で権利者が宣言したというのはやはり広がるための大事な要素だったように思います。

今提案しているお客さんにも話をしてみようかなぁという事例ですねこれは。

1 コメント

  1. ちぇき

    結局企業と商社が売れる素材としてヲタクを狙い撃ちしただけだと思うけどな。
    ただ、あまりにも軽々しく考えてるからこの先どうなるかが見ものだね。
    ヲタクはキャラクターを愛するけど、企業はお金を愛する。
    その両極が交わることはごく稀で、だから成功した企業はゲーム・玩具系だけだったわけで、なぜかというとゲーム業界は開発者も営業も販売員もキャラクターを愛してて思考がヲタクと一緒だったからね。
    まして商社をバックにしたアパレル企業がここに参戦しても、最初こそ注目されるが、その後は見透かされ相手にされないと思うよ。
    ヲタクって分析能力と物の目利きににかけては昔ながらの日本人だから。

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